知床遊覧船の事故を偲ぶ 2022.7.5
2022年(令和4年)4月23日に北海道斜里郡斜里町で発生した遊覧船「KAZU I」(カズ ワン)が知床半島西海岸沖、オホーツク海域で消息を絶ち、船内浸水後に沈没した。26名もの方が不幸に見舞われ今現在も捜索中という未曾有の海難事故です。
知床遊覧船のルートはなぜ危険を冒してまでも航行しなければいけなかったのかは航行会社の無責任な運行ばかりで注目されます。しかし、海上からしか見ることができない絶景などの希少価値があることが無理な運航をせざるえない理由も少しは考えられると思います。
そこで知床半島はどんな絶景なのかは観光案内等の画像では見つけることができますが、海上からをはじめとする様々な絶景の映像はあまりありません。そこでこの度昔の映画ですが知床半島を舞台に繰り広げられた映画を見つけたのでご紹介します。それは寅さんシリーズの中の一話であります。
1987年夏に公開された「男はつらいよ 知床慕情」本話の紹介では三船敏郎と渥美清という二大スターが24年ぶりに共演した男はつらいよの第38弾。竹下景子が2度目の登場を果たし、三船と淡路恵子の恋物語が描かれる、シリーズ後期屈指の傑作!とあります。舞台では知床の自然を紹介するところがたくさんあり、今は亡き名優を観ることができとても感動しました。そして山田洋次監督の原作脚本はきめ細かな演技を繰り広げられるのはもちろんのことで、いつもの寅さんたちの恋バナ以上に冒頭で紹介したり知床遊覧船の乗客が見たであろう景色を多く垣間見ることができました。
事故はとても不幸なことでしたが、知床半島の素晴らしさである絶景紀行は継承していくべきと思います。昔の映画を見ることができる方は一度ご覧ください。
有木一浩